2010-01-01から1年間の記事一覧

原爆って誰が落としたの

今朝、まだ寝床にある時、開け放した窓の下から、子どもとお父さんとおぼしき人の会話が聞こえてきた。不思議なほどはっきりと聞こえた。「原爆って誰が落としたの」「アメリカ」。 そう、そのとおり。よく聞いてくれた、よく答えてくださった。でも、「アメ…

マッコルリ

外で飲むと大酒になるが、家ではまず酒を飲むことはない。だから、仕事が詰まっていたりして外へ飲みに行く機会がなければ、何週間も一滴も飲まないこともある。 先日、家でピビンバを作ろうと思って、ついパック入りのマッコルリをスーパーで買って、冷やし…

駅のホームのラーメン

東武伊勢崎線西新井駅のプラットホーム上に、立ち食いのラーメン屋さんがある。都内と近郊を含めて、駅のホームのラーメン屋さんというのは珍しいであろう。しかもここは、ずっと昔からあるのだ。そのラーメンを食べた。 スープはおそらく鶏ガラであっさりし…

8月が来るたびに

8月。 夏休み、お盆、暑気、そして終戦記念日。 私は8月になると、読書を手許にある戦争関連の本に特集する。小説、評論、研究論文、手記といろいろあり、何度も読んだもの、1回だけ目を通したもの、途中で放棄したもの、背表紙だけ見ているものもある。 今…

夏休み・南アフリカ・染井墓地

夏休み・南アフリカ・染井墓地と、蝉が鳴き始めるとセットのように思い出す。 三題噺のようだが、夏休みとは中学1年の夏休み、南アフリカとは南アフリカ共和国の海外向け短波放送、染井墓地は巣鴨から駒込にかけての広大な公共霊園だ。 中学の頃、仲の良かっ…

D坂サービスエリア

昨晩22時に信州を経った。途中、D坂サービスエリアで「春巻ドッグ」とかいう、薄い生地で太いソーセージを巻いて油で揚げた、実に身体に良さそうなものを食べた。 でも、ケチャップとマスタードは、私が必要とする量の8分の1くらいであった。 もう深夜の1時…

遠雷と夏のそぞろ神

今晩からまた、数日間、信州へ行くので、日曜日ながら仕事をしている。しているが、頭がぼーっとする。飲み過ぎではなく、暑さのせいで。 遠雷が聞こえる。もっとこっちへおいで。 信州の両親の隠居所の居間の正面から、天竜川の谷を挟んで、はるか南アルプ…

インドのお宿のストレンジャー

大学3年の終わり頃だったか、初めての海外旅行で、一人でインドへ行った。パックツアーではなかったので、行く先々で、宿を探した。 デリー旧市街の宿は、マーケットの外れにある古い3階建てで、その2階に泊まった。恐ろしく狭く、恐ろしく天井が低かった。 …

猛暑の中

猛暑の中、土曜日に帰京してその足でまず暑気払いの会へ。これは以前に活動していた金管楽器アンサンブルの仲間の会。新大久保のエスニック料理の店で、久しぶりにほぼ全員が集まって、飲み食いした。実に楽しかった。 日曜日は、ジャズ研究会の後輩の布絵画…

孝行自賛

自分の孝行ぶりを自慢するなどということは、まったくみっともないことなので、常識のある人間は、やらない。そこで、非常識な私がやってみることにした。 ここ数週間、信州の山奥の隠居所で父と暮らしている母の、入院、手術、退院、自宅療養を通じてのこと…

大酒量

日曜日は、午前中に選挙権を行使、昼から東京ビッグサイトのブックフェアへ、午後からは先輩の結婚パーティーへ。 先輩といっても、学校の先輩ではなく、大学時代のジャズ研究会で合宿所として利用していたところの、現在はペンションと渋谷のダイニングバー…

「防火水そう」

梅雨の晴れ間に、図書館へ歩いた。途中で標識の付け替え工事をしていた。眼鏡をかけた作業員が一人で、脚立に乗って、大きな円形で真っ赤な全面に白抜き文字で「防火水そう」と書いてある標識を、裏からネジ止めしていた。 脚立の足元には、錆びて判読しにく…

亀の卵と蔦温泉

もう十年以上飼っているクサガメが、3年前から夏になると卵を産む。卵を産んだので雌だと判明した。1匹だけで飼育しているので無精卵だ。卵はちょうど大人の男の人の親指ほどの大きさと形だ。 梅雨も終わるかどうかという蒸し暑い今頃、ベランダの水槽で夜通…

曲の中の小節が次々と過ぎゆくかのように

昨日、演奏会が終わった。 たくさんの友人・知人が来場してくれてうれしかった。 長い時間、練習と準備を重ねて、本番は、あっという間に終わった。 一曲の中の小節が次々と過ぎゆくかのように、歳月も過ぎる。 さて、僕は、両親が隠居している信州へ行こう…

夏至も過ぎて

4月28日から書いていなかった、このブログ。 その間、こまごましたした仕事の他に、大きなものが2つ。1つは、ようやく刊行した『砥石と包丁の技法』(誠文堂新光社 刊)の丸まる1冊全部の編集と執筆。そして、今号で4号目となる『インテリアアクアリウム』(…

4月も終わってしまう

前回のいわゆるブログから、1カ月経ってしまった。 自由業というのは因果なもので、暇な時は本当に暇で、もう廃業しようかと思うのだが、重なる時は本当に重なる。 3月中旬以降は、ほぼ1日も休みがなく。生理的欲求の解決以外は仕事をしていた。久しぶりに丸…

3月

今日で3月も終わる。 1945年3月10日未明、東京大空襲が始まった。私の母は、東京の下町、向島で、アメリカ軍による無差別爆撃の猛爆を受けた。 祖父は出張中で留守。祖母と母、それに4人の弟。祖母は一番下の子を背負い、母は2番目の下の子の手を引き、向島…

「独立愚連隊」

友人のIからのメールで、岡本喜八監督の「独立愚連隊」を久しぶりに観たら、実に面白かった、カット割りのテンポもすばらしい、とあった。 まったくその通りだと思う。あれはやはり岡本監督にしかできない、すばらしい表現だなあ。あのテンポが作品にとても…

初春の京都へ

先週末、取材で京都へ行った。今作っている単行本の写真撮影で、郊外の山の中と、町のまん中でそれぞれ。 撮影器材の関係で、カメラマンさんの車に便乗させてもらっての往復で疲れたが、カメラマンさんはもっと大変だ。でも、おかげさまで良い写真を撮ること…

啓蟄も過ぎたけど

三寒四温の変化で体調を崩したことはほとんどないが、先週の木曜日は、朝から頭痛がひどかった。 大酒を飲んだのは火曜日だし、三日酔いということもないだろうから、これが風邪というものかと思って、仕事はあまりせずに、餃子を作ってにんにくをかじりなが…

「日本の軍隊」

先日購っておいた、岩波新書の「日本の軍隊−兵士たちの近代史−」(吉田裕著 2002年12月刊)を取り出して、昨日の打ち合わせの帰りの電車の中から読みはじめた。 これは名著だ。知りたかったことが、よく出ている。明治以降の近代化と民衆生活と軍隊との関係…

ベランダ野菜

日曜日は、私が所属している世田谷区民吹奏楽団の本番があった。行進曲「双頭の鷲の旗のもとに」「旧友」、それに「クシコスポスト」「トランペット吹きの休日」さらに、双子の歌手「ドリーミング」さんをゲストに迎えてのアンパンマンの曲など、披露した。 …

調布市名誉市民水木しげる展

25年前、水木しげる先生のエッセイ集『ねぼけ人生』のおそらく初版本を読み、そのおもしろさに、びっくりした。 15年前、私が住んでいる調布市に転居してくる時、そういえば水木先生も、長年調布市に住んでいらっしゃることを思い出して、びっくりした。 8年…

うなぎの肝焼き

昨晩、新宿の思い出横丁のうなぎの肝焼き屋「かぶと」で一杯、いや熱燗を三杯飲んだ。肝焼き、ひれ焼きなど、私の身体には本当は良くないのだが、うまかった。 かね尺形に椅子が並んだだけの小さな店だが、炭火でぱたぱたと焼いてくれるそれらの串焼きを一と…

雲南風炊き込みご飯

先週末から今日まで、超急ぎの原稿書きと打ち合わせに追われて、さきほど、ようやく一段落した。明日はまた、打ち合わせだけど。 変な時間に寝たり起きたりで、頭が痛い、風邪だろうか。いや違うだろう。もう何年も風邪を引いていない。これは俚諺に従えば、…

松ぼっくりと梅の花びら

昨日、近所の神社の境内を歩いていたら、上から松ぼっくりが落ちてきた。今日は、近所の家の庭の紅梅から、花びらが降りてきた。 ちょうど、自分の目の前に振ってくると、何だかうれしい。こう、自然の動きの中に、自分も関わっているのだと感じて。 もう、…

「幸せはシャンソニア劇場から」

先日、「幸せはシャンソニア劇場から」というロードショー映画を観た。第二次大戦前夜のパリの大衆小劇場を舞台にした映画だ。ここでは詳しい筋書きやレビューは書かないが、興味をそそられたことがあった。 映画の中で、ナチスそっくりの反ユダヤ主義・民族…

取材で飯能へ

冬晴れの真っ青な空の下、今日は、埼玉県飯能市の少し奥の方へ取材に行った。カメラマンに同乗してもらって、珍しく自分の車で向かった。 東京の巣鴨・駒込界隈で生まれ育った(そういえば、スガモコマゴメコマゴメスガモという、ものすごくローカルな早口言…

「ビバ・ブラス!2」

私が所属している世田谷区民吹奏楽団の大きな本番の1つ「ビバ・ブラス!2」の本格的な練習が始まった。 先日は、世田谷区の成人式典での新成人歓迎演奏をさせていただき、先週末は楽団の新年会を楽しんで、日曜日の練習に臨んだ。 2回目となる「ビバ・ブラス…

アバター

珍しく、洋画の、娯楽作品の、ロードショーに行った。観たのは「アバター」。全体としておもしろかった。CGの進歩ぶりにも感心したし、3Dにも驚いた。 内容やそれについての細かい感想は書かないが、感じたことを2つ。 1つは、これまでのたくさんの映画作品…