猛暑の中

 猛暑の中、土曜日に帰京してその足でまず暑気払いの会へ。これは以前に活動していた金管楽器アンサンブルの仲間の会。新大久保のエスニック料理の店で、久しぶりにほぼ全員が集まって、飲み食いした。実に楽しかった。
 
 日曜日は、ジャズ研究会の後輩の布絵画家、梅原龍君の個展へ。これまでの作風に加えて、生き物を精密に描いたり、手透きの紙を使ったり、手透きの紙に金属の小さな歯車を透き込んで3年間寝かせたものを使ったりと、彼が創作活動のごく最初の頃につくっていた立体作品にも通じるものがあって、私はこの立体が好きだったので、楽しく観ることができた。
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  さちばるまやー (梅原龍 布式空想絵画 他)

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 観た後、そば屋でのジャズ研の同期や後輩らとの大酒も楽しかった。相当量の冷や酒を飲んだ。たいてい夏でも燗酒を飲むのだが、これが結構きいた。
 
 帰りは電車がなくなって、井之頭公園をしばらく歩いた。そうしたら、大きなガマガエルを蹴飛ばしてしまった。「あ、悪かったね」と声に出して謝ったら、植え込みに入っていった。ガマ氏には悪かったけれど、楽しい出会いだった。
 
 月曜は、祭日ながら仕事の打ち合わせ。これはちょっと疲れた。来年発行の本で、かなりの大きなものになるので、もう作業を始めなければ。でも、帰りに食った、体に悪そうなラーメンは楽しかった。
 
 火曜日は、部屋とベランダの大掃除。いくら暑くても、水分と塩分をしっかり取ればだいじょうぶと踏んで、やる気のあるうちで仕事が忙しくなる前にと、がんばった。不要の大量のヤレ紙をリサイクルに出したら、すっきりして楽しい気分になった。
 
 ベランダの方は、アサガオを勝手に伸び放題にしてあったので、屋根から麻縄を張って、つかまらせた。その上で周囲を大掃除。これもすっきりとして楽しかった。
 
 今日は、昼にミーゴレンを作った。モヤシにニラ、干しエビ、卵、ひき肉、ニンニクに、たっぷりのナンプラーと砂糖と輪切りの唐辛子を使い、市販の焼きそばと炒めるという、簡便なものだが、上からたくさん香菜を振りかけて、食った。うまかった。楽しかった。
 
 午後からは、世田谷美術館へ「フェリックス・ティオリエ展」を観に。19世紀末に、写実的でしかも芸術性の高い写真作品をたくさん残した人の特別展だった。
 
 これは、たまたま機会があって行ったもので、この作者のことは知らなかったが、まったく自分の美的な好みと偶然にも大変に一致して、楽しかった。
 
 展示点数が多く、相当に集中して観たので、途中で何度も座り、休みながらだったが、くたくたになってしまった。特にいくつかの非常に気に入った作品は、観ているうちに卒倒しそうになった。危険を感じた。音楽を鑑賞している時はあまりないが、美術作品を美術館で凝視していると「変になる」ことがある。心身のぜい弱ゆえだろう。
 
 でも、図録を購入したので、これからじっくりと観よう。260ページ以上もある。布団の上で観よう。卒倒しよう。楽しいな。