2013-01-01から1年間の記事一覧

うつなる人へ 〜自分は世の中に合わないのか〜

うつになるとほとんど誰でも、まず自分のことを責めてしまうものです。自分がダメな人間だと思い込んでしまうこともあります。あるいは、何でもないことでも不安に感じたり、何もかもがマイナスに思われたりします。 そして「自分は世の中に合わないのか」と…

うつなる人へ 〜うつがツレになってしまったら〜

なぜうつ病やうつ状態になってしまうのか、その原因はいろいろと言われていますが、さまざまな要因が重なり合っているようです。持って生まれた体質や性格もあるかも知れません。 私はうつは持病のようなものだと思っています。 私は、持病として痛風を持っ…

うつなる人へ 〜どうしてこんなに気分が変わるのか〜

うつというのは、心の問題の中でも「気分」の点が障害になっているものです。 聞こえないものが聞こえたり見えないものが見えたり、といった幻覚を伴うわけではなく、異常な空想をするような妄想もなく、意識が失われたり、記憶が失われたりするわけでもあり…

うつなる人へ 〜自分のタブーを破ってしまえ〜

うつになるような人は、たいていまじめな人です。 もし人からは、それほどまじめに見えなかったとしても、心の中はまじめで繊細で、人前ではそう見えないよう演技をしているのです。無理にでも演技をしている。 また、ざっくばらんな人であっても、あまりに…

うつなる人へ 〜自殺予防の方法はあるか〜

どうしたら自殺を防ぐことができるだろうか、といつも考えています。 ある時、私の知人に、その方法を尋ねたら、こう答えました。 柔道の技を使って、関節を外したり、場合によってはけがをさせたりして、体が動かないようにする、と。 これは冗談ではありま…

うつなる人へ 〜人に頼るということ〜

私自身が、いわゆる「うつ病」を患っていたのと、厚生労働省2001年認定「初級産業カウンセラー」(メンタルケア)資格と中央労災防止協会2002年認定「心理相談員」資格を持っていること、他にいくつかの精神保健に関する研修(精神対話士、いのちの電話相談…

『作品集二』を発行致しました。

『作品集二』を発行致しました。『作品集一』を発行したのが昨年の9月20日でしたので、1年以上も空いてしまいました。 今回も前回同様に、これまでこのブログ等で書いてきた随筆のシリーズから自選して手を入れ、原稿用紙に手書きし、コピーして綴じたもので…

プラネタリウムの日暮れ

1964年生まれの私が小学校3、4年の頃だから、1970年代の半ばだろう、渋谷の五島プラネタリウムに毎月のように通った。 ひんぱんに行くようになったきっかけは忘れてしまったが、いつも同じ社宅の1つ2つ年上の子らと一緒に行ったのだから、彼らに誘われたもの…

『糸井ちゃんせんそうのお話してあげる』

『糸井ちゃんせんそうのお話してあげる』(八木義之介著、蒼海出版 1971年8月30日第二版発行)は、おそらく私 が戦争というものを考える大きなきっかけとなった絵本です。 糸井ちゃんという、小さな女の子が、お父さんに連れられて“せんそうばし”を渡って、…

シルクロードのラグメン

1990年と2000年の2回、中国の北京からパキスタンのイスラマバードまでのシルクロードを、鉄道とバスを使った陸路の旅をした。 その時、新彊ウイグル自治区のウルムチやカシュガールで何度も食ったのがこのラグメン。ウイグル族を中心としたシルクロードのイ…

『父と暮らせば』で嗚咽するだけじゃだめだ

初めて観た芝居は、劇団こまつ座の『父と暮らせば』(1994年9月新宿・紀伊国屋ホール、すまけい、梅沢昌代主演)だった。 その10年後に、映画化された『父と暮らせば』(2004年、黒木和雄監督、宮沢りえ、原田芳雄主演)を観た。 この映画の方には縁があった…

フライ屋

七月一日の富士山の山開きに合わせて、毎年、東京の本駒込にある富士神社ではその少し前に祭礼が行われる。駒込界隈では「お富士山(あるいは「お富士さん」か)と呼ばれていた。 私は限りなく巣鴨に近い駒込の生まれ育ちで、富士神社は限りなく駒込に近い本…

音楽の力を信じて 第4回 〜高校吹奏楽部の思い出〜

私が入った高校は、東京の北の外れにある都立高校で、創立してからまだ新しく私は第七期生であった。 入学式後、数日もしないうちに私は楽器の音を頼りに練習場所へ行ってみた。しかし、そこは音楽室ではなく家庭科室であった。あたたかく歓迎してもらってさ…

3月10日 母が体験した東京大空襲

私の戦争1964 第2回 〜3月10日 母が体験した東京大空襲〜 私の母が子ども時代を過ごしたのは、現在の墨田区向島付近、戦前の向島区寺島町界隈であった。 大正時代、おそらく関東大震災後の復興を期に、会津から出て来た私の祖父と、同じく会津から出て来た祖…

音楽の力を信じて 第6回 〜旅と音楽〜

旅をする時に、音楽を携行するだろうか。私は、何回か持って行ったことがある。旅行中、何か一つだけCDやテープを持って行くのだが、それだけを旅のあいだ中ずっと聴いていると、旅の場所や状況とその音楽の間に何の関連性がなくとも、いつの間にか両者が不…