2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

今年もまた「桜餅食い損なって柏餅」か

桜餅らしい桜餅は、今年はまだ一度しか食べていない。 私が好きなのは、道明寺ではなく、あの薄く焼いたやつである。 長命寺のやつをたくさん食べたいのだけれど、あそこは浅草からはちょいと遠い。いっぺんにそんなにたくさん食べられるものでもないし。 な…

野の草を食べる

当地は、野山が周囲にあるので、今の季節は野の草を採ってきて盛んに食べている。 セリはおひたしに、ノビルは薬味や味噌汁に、クレソンは付け合わせに、カンゾウは味噌汁に、フキは寿司や煮物に、フキの葉は佃煮に、イタドリはゴマ和えに、木の芽(サンショ…

伸ばした手に導かれて

前の方に手を差し出して 伸ばしてみる その手に導かれて 歩いてみる しばらくすると 向こうからも 手を差し出した人が現れる 知っている人だ いや知らない人だ いや知っている人だ その人は立ち止まり こちらをまっすぐに見て 何かを話している 真剣に話して…

春の夜の青い影

春の夜 春だけれども寒い夜 風が窓を揺する こんな夜は 僕から青い影が抜け出して 少し離れて僕を見ている 僕をとがめているのかと 僕は心配になる けれどもそうじゃなかった 青い影は 僕の青い影は 僕のことが心配なんだ

野菜がうまい

最近、食生活に気をつけるようにした。我が半生で、初めてのことである。 東洋医学に興味があり、心理カウンセリングの資格を持ち、食品の心身に及ぼす影響というものも少しは知識として知っており、人間の生き方というものを自分なりに考えてきて、それでも…

ウグイスが鳴くホーホケキョウ

私の住んでいる地域は住宅地だが、ちょっと外れれば山林があり、それもかなり深いものがある。 だから、こちらへ来て初めての春を迎えて、東京に比べると自然がまだまだ豊かなことに驚く。 空気の匂い、静けさ、温度などもそうだが、野鳥の声が多い。 ウグイ…

嫌だと言える時代と言えない時代

大学時代の旧友Yと珍しくメールのやりとりをしていた中に、このような一文があった。 「ウチの親父は、小さい子どもが『イヤだ』と言うのを聞くと『あーいい言葉だなあ』と言っていた。親父たちの世代は『嫌だ』とは言えない時代に生まれたからね」「何が不…

「都市から郊外へー一九三〇年代の東京」展を観て

先週末、世田谷文学館で開催されていた、世田谷文学館と世田谷美術館の共同企画による「都市から郊外へー一九三〇年代の東京」展を観に行った。 1932年の世田谷区誕生の背景としての都市・東京の様相を、文学、絵画と彫刻、写真、版画、映画、音楽、住宅、広…

パキスタン北部フンザとギルギットの旅

先般からの報道によると、パキスタン北部の治安悪化にともない、ギルギットで日本人観光客が足止めされていたが、無事に脱出できたという。 私はこの地域に2回旅をしているので様子も気になっていた。そしてその旅を思い出していた。 1990年と2000年のそれぞ…

さくらそらいろ

青に白、それに少しの黄、そしてあたかもバケツ一杯の水に一滴垂らしたくらいのわずかな墨。 この季節、とりわけ桜の花を透かして見る空の色は、ほかの季節の青空とはずいぶんと違う「さくらそらいろ」をしている。 桜が咲いて、この空の色を見て、そうして…

姿より香りで知れる沈丁花

どこかの街路を歩いていて、ふいにその香りが飛び込んで来て、ほんの刹那、その香りの主を思い出そうと考えて、主が知れて、そうして今の季節を知る。 今日もそうだったけれど、もう桜もずいぶんと咲いている。沈丁花が今年はずいぶんと遅いようだ。沈丁花と…

ブリの目玉

新鮮な天然もののブリのアラが手に入ったので、大根と煮た。 大根はこのあたりでは珍しい聖護院大根で、近所にある近郊の農家の共同販売所で手に入れた。 さて、どの魚でもそうだが、アラだと安い。そしてやはり、アラだとうまい。 特に頭の周辺は脂ものって…

歌川広重東海道五十三次「庄野」の暴風雨と竹薮

昼から風と雨が起こり、午後4時にはこのあたりも、すっかり暴風に包まれた。 幸い、今日は出かける予定もなく、仕事部屋の窓から薄暗くなった外を眺めると、向こうに見える竹薮が、雨に煙られて、ゆらゆらとしなっている。 どこかで見た景色だと思ったら、浮…

ホームページリニューアルに関して訂正

現在のホームページが3月末で終了すると告知致しましたが、4月30日の誤りでした。 私のホームページ http://iwama.books.officelive.com/default.aspx は、現在もまだ見ることができますが、4月30日にはこの世から消えてなくなります。 その後、リニュールア…