2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

1966年のヘップ

浅草で打ち合わせのために待ち合わせをしていた。目の前にひどく古びた靴屋さんがあった。いや、靴の問屋さんだろうか。古びているけれども営業中で、店先では靴の箱の山を積み降ろししている。 看板を見ると、ほとんど消えかかった字で「ヘップ」と書いてあ…

虹が出た!

昨日の東京は大荒れの天気だったが、夕方に少し陽が射した。家の窓から見ると、陽が射したけれども、雨も降っていた。 私はすぐに陽が射している方向を確かめ、陽を背にして見る空の方角が、玄関を出た廊下にあることを知ると、飛び出した。 そして目の前に…

「疲れるとこらえ性がなくなっていかんなあ」

黒澤明『野良犬』(1949年)の中に、「疲れるとこらえ性がなくなっていかんなあ」というような台詞が出てくる。 戦後間もない時代、殺人犯人を追うベテラン刑事の志村喬と、その指揮下の新米刑事の三船敏郎が、犯人の恋人の淡路恵子に聞き込みをする。 猛暑…

物干し台

私はずっと集合住宅暮らしなので、一軒家の「物干し台」というものを知らない。 いや、一戸建てに暮らしていても、昔の日本家屋の物干し台を知ることは、高度経済成長以降は難しいだろう。 杉浦日向子の『風流江戸雀』(新潮文庫)に物干し台の様子がわずか…

鯵の開き

帰りに近所のスーパーに寄った。深夜営業をしている店で、その時は11時を過ぎていた。 くたびれた気持ちのまま、店内を回っていた。 生鮮品の棚から、鯵の開きをつかみあげて、かごに入れている若い女性の姿が、ふと視界の隅に止まった。 何だか泣きたい気持…

亀が餌食った

ベランダのクサガメは、だいぶ前に目覚めていたけれど、今日の陽気で、はっきりと動き始めた。 餌をやってみると、食った。 春だ。

野蒜

郊外で野蒜(のびる)を摘んできて、食べた。 野の蒜、つまり野生のネギやニンニクの仲間だ。 下の方にある小さな白い玉っころの部分に味噌を付けて、食べた。 小さいのに辛さと香りは強烈で、いつまでも口の中がネギくさかった。

桜花は人の心を惑わせるすさまじきもの

桜の花には何の罪もないけれど、人の心を惑わせるものをもっていると、私は思う。 ここのところ、対人関係に悩み、心に傷を負っていたが、桜の木が花によって大きくふくらんでくるにしたがって、心の傷もまた春の嵐にさらけ出される。 毎年の桜花がいつもそ…

期日前投票にて選挙権を行使す

東京都知事選挙の投票日当日に不在となるので、期日前投票をしてきた。 駅前の自治体の施設で、5分もかからず簡単に終わった。随分と便利になった。 選挙権という、政治に参加するための権利を得てから四半世紀以上になる。 区議会議員選挙、区長選挙、市議…

臓物の中華風煮込み

冷凍庫の保存容器の中に、臓物がずっと入っていた。 この保存容器を、ぬか漬けの容器にしようと思って、中の冷凍臓物を取り出した。 だいぶ風味が劣化しているのではないかと思ったが、とにかく食べてみることにした。 しろ、ふあ、こぶくろ、がつなど、いろ…

桜はどうしても咲く

前の年の晩春から今年の春までの間にどんなことが起ころうとも、桜はどうしても、咲く。 それは、すさまじいことでもある。 窓の外の桜が、だいぶ開いてきた。

お肉をいっぱい食べちゃった

ここのところ、ちょっと仕事が立て込んでいて、疲れもあって、そうなるとすぐに、食べることで疲れを解消しようとしてしまう。 それで、豚のロース肉を揚げたものがたくさん入ったラーメンなどを食べちゃった。 深いどんぶりの底まで、たっぷりと味わっちゃ…