さくらそらいろ

 青に白、それに少しの黄、そしてあたかもバケツ一杯の水に一滴垂らしたくらいのわずかな墨。
 この季節、とりわけ桜の花を透かして見る空の色は、ほかの季節の青空とはずいぶんと違う「さくらそらいろ」をしている。
 桜が咲いて、この空の色を見て、そうしてこれからまた、来年の桜まで、一年が廻るのだなあ。