うつなる人へ 〜自分のタブーを破ってしまえ〜
うつになるような人は、たいていまじめな人です。
もし人からは、それほどまじめに見えなかったとしても、心の中はまじめで繊細で、人前ではそう見えないよう演技をしているのです。無理にでも演技をしている。
また、ざっくばらんな人であっても、あまりにもがんばりすぎると、急激に一時的なうつになることがあります。あまりにもがんばっている、ということは、その時は、まじめになっているのですから度が過ぎるとうつになることもある。
30代から40代にかけて、責任を持たされる頃には、こんな急激なうつも多いということはよく言われています。
いっぺんにいろいろなことをやると、やっぱりうつになりやすい。同時にいろいろなことをするというのは、これは得手不得手があるけれど、とても精神的なエネルギーがいるし頭脳を使う。
むしろ器用な人は、同時にいくつものことができるから、がんばりすぎて、荷物が重くなってしまうこともあります。
さて、がんばりすぎて、すっかり疲れてしまったら、自分の持っているタブー(禁忌)をどんどん破ってしまいましょう。
うつになりやすいようなまじめな人は、自分にタブーを課していることが多いものです。別にはっきりとそう決めているわけはなくても、何となく自制的な面があります。
それはとても良いことでありましょうし、その人の持っているすぐれた美学でもありましょう。そのことによってその人は、いろいろな場面で危機を回避してきたし、人からも信頼される。
けれども疲れ切ってしまったら、そのタブーも、ほかのことと同様に重い荷物になっている。
などと、理屈っぽいのもいけないですね。重くなりすぎないうちに、タブーを破ってしまいましょう。
仕事をズル休みする。ズル遅刻。ズル早退。出勤しても仕事をしない。
だらしない身なりで過ごす。化粧をしない。ひげをそらない。
洗濯なんかしない。洗濯物なんかたたまない。部屋も片付けない。洗い物もしない。
栄養のバランスなんか考えない。
コンビニの弁当でもファストフードでも何でも良い。
酒を飲むタバコを吸う。
友人との約束の時間に遅刻する。
約束の飲み会をドタキャン。
いきなり飲み会をセッティング。
聞き苦しい愚痴をグチりまくる。
役に立たないものを買う。
いつも書いている日記を書かない。
日課をことごとく休む。
くだらない漫画を読む。
何回も見た他愛ない映画をまた見る。
子どもの頃の穏やかな時代ばかりを思い出す。
気の済むまで眠る。
自分自身を守ることが何よりも大切です。だからそのためにはこれらは全部、許されることです。あなたがそれをするのなら。