2012-01-01から1年間の記事一覧
この季節、住宅街を歩く時には、軒下などに鳥のフンがいっぱい落ちていたら、その上を見上げるようにしている。 今日も、ある建物のガレージの内側にいっぱいフンが堆積していたので、上の方を見てみると、意外に低い位置にツバメの巣があって、ツバメの子ど…
ロッカー(ロック音楽奏者)である父親と家族との触れ合いそして成長を描いたという、ゴールデンタイムのドラマが、低視聴率を理由に打ち切りになるそうだ。 昔から、大人になっても自由な発想と生き方を貫いている人と、大人になったのに粗野で無邪気な人を…
映画『金環食』は、1975年に、石川達三の小説を山本薩夫監督が映画化したもので、ビデオでは何回も観た。 昭和30年代後半からの高度経済成長期、国土“開発”の名のもとに行われるダム建設に絡んで、建設会社、官僚、与党政治家らによる贈収賄事件を、細かくリ…
東京周辺からしばらく離れていた旧友が、鎌倉辺に引っ越して来た。 彼は一人暮らしでもあり、引っ越し祝いのつもりで、一升瓶を持参した。といっても、自分も一緒にその場で飲むつもりもあって。 その酒は、これまで私が飲んだ中でいちばんうまいと思ってい…
私のホームページがついに閲覧できなくなり、消滅しました。 これまでご覧いただいた方には、あらためてお礼を申し上げます。 いつの日か、リニューアルを遂げた暁には、ぜひまたご覧いただければありがたく存じます。
家の中にどこからかナメクジが潜入してきた。 カメの餌にしようと思ったが、その前に観察してみた。 まさに殻のないカタツムリ。体は透き通っていて、かすかに模様がある。手の上を這わせてみると、ぬらぬらした粘液を残す。片方(右だったか)に小さな穴が…
最近、あらためて網野善彦の著書を読んだら(網野氏は2004年に亡くなった歴史学者で、その歴史観は、映画『もののけ姫』(宮崎駿監督)に大きな示唆を与えたと言われている。私もあの映画とその著書を見てそう思う)、日本には多様な文化があることが今さら…
私のホームページは、サイト提供者側の都合によりまして、4月末で閉鎖され、それを機会に私の方でリニューアルすることを考えておりましたが、どうしたわけか、まだアクセスできる状況であります。 5月に入りまして、当初、バグが出たこともありましたが、現…
昔「覚せい剤やめますか、それとも人間やめますか」という啓発CMのコピーが話題を呼んだ。 原子力による発電は、やめてしまうと、電力不足、日本経済の停滞、原発地元の産業の停滞をもたらすなどといった理由で、運転再開を求めている人がいる。 以前は、こ…
昼過ぎから夕刻まで、休憩を入れて5時間ほど、近くの里山を歩いた。 舗装道路、畑、農家、山道、尾根道、うっそうとした森、新緑、大木、道祖神、神社、祠、みかん畑、おたまじゃくし、水すまし、川、水草、外来生物、湧き水、かわせみ、橋、水を入れたばか…
昨日は雷様で、今日は雨の弓、虹を見た。 私は比較的よく虹を見る方だと思う。なぜなら、雨降りなのに少しでも太陽が出たら、必ず太陽を背にして空を見るからだ。晴れているのに雨が降ってきても、もちろん同じだ。 子どもの頃に、そうすると虹を見ることが…
昼過ぎだったか、遠雷が聞こえ始めて、あ、来るかなと思っていたら、これまで感じたことのないような閃光で窓の外が真っ白になって、あ、こりゃあすごいぞと思っていたら、凄まじい雷鳴で家が揺れた。 その後、停電もあって、とにかくパソコンの電源を落とし…
初めて、家庭菜園というものをやり始めた。 庭の一隅に、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、それにゴーヤの苗を植えた。 先日は、近所の裏山に、支柱にするための細い竹や笹を拾いに行った。20本近いそれを束ねるとなかなかの重さになったが、それを肩に担…
『ある映画監督の生涯 溝口健二の記録』(1975年 新藤兼人監督)という映画を渋谷で観た。 溝口健二は、小津安二郎や黒澤明と並ぶ、とりわけ海外で非常に評価の高い映画監督とされている。戦前の大正末期から撮っていて、1956年に58歳で亡くなっている。 溝…
午後、ものすごい雨が、雷とともに降ってきて、そこに雹(ひょう)が混じった。それから、虹が出た。 そして、今宵のお月さまは、まあ何と大きくて明るいことか。 隣家の瓦屋根が、照らされて煌々と光っている。 もし、提灯をつけて夜道を歩いていたら、この…
春と、秋もそうかも知れないが、空気が湿った黄昏時は、空の色がものすごく深い青灰色をしている。 そんな時、鉄道の信号灯を見ると、あまりの美しさに吃驚して、それからため息が出て、力が抜けていく。 朱色がかった赤、緑がかった青、橙色がかった黄。 プ…
連休の前半、信州の親の隠居所へ行く小旅行は、いつものように鈍行で東海道線、飯田線、中央線の旅をした。 帰途、中央線の上諏訪駅で乗り換えついでに、やはりいつものように立ち食いそばでも食おうかと思った。しかし、駅の構内にはない。売店の店員に聞い…
桜餅らしい桜餅は、今年はまだ一度しか食べていない。 私が好きなのは、道明寺ではなく、あの薄く焼いたやつである。 長命寺のやつをたくさん食べたいのだけれど、あそこは浅草からはちょいと遠い。いっぺんにそんなにたくさん食べられるものでもないし。 な…
当地は、野山が周囲にあるので、今の季節は野の草を採ってきて盛んに食べている。 セリはおひたしに、ノビルは薬味や味噌汁に、クレソンは付け合わせに、カンゾウは味噌汁に、フキは寿司や煮物に、フキの葉は佃煮に、イタドリはゴマ和えに、木の芽(サンショ…
前の方に手を差し出して 伸ばしてみる その手に導かれて 歩いてみる しばらくすると 向こうからも 手を差し出した人が現れる 知っている人だ いや知らない人だ いや知っている人だ その人は立ち止まり こちらをまっすぐに見て 何かを話している 真剣に話して…
春の夜 春だけれども寒い夜 風が窓を揺する こんな夜は 僕から青い影が抜け出して 少し離れて僕を見ている 僕をとがめているのかと 僕は心配になる けれどもそうじゃなかった 青い影は 僕の青い影は 僕のことが心配なんだ
最近、食生活に気をつけるようにした。我が半生で、初めてのことである。 東洋医学に興味があり、心理カウンセリングの資格を持ち、食品の心身に及ぼす影響というものも少しは知識として知っており、人間の生き方というものを自分なりに考えてきて、それでも…
私の住んでいる地域は住宅地だが、ちょっと外れれば山林があり、それもかなり深いものがある。 だから、こちらへ来て初めての春を迎えて、東京に比べると自然がまだまだ豊かなことに驚く。 空気の匂い、静けさ、温度などもそうだが、野鳥の声が多い。 ウグイ…
大学時代の旧友Yと珍しくメールのやりとりをしていた中に、このような一文があった。 「ウチの親父は、小さい子どもが『イヤだ』と言うのを聞くと『あーいい言葉だなあ』と言っていた。親父たちの世代は『嫌だ』とは言えない時代に生まれたからね」「何が不…
先週末、世田谷文学館で開催されていた、世田谷文学館と世田谷美術館の共同企画による「都市から郊外へー一九三〇年代の東京」展を観に行った。 1932年の世田谷区誕生の背景としての都市・東京の様相を、文学、絵画と彫刻、写真、版画、映画、音楽、住宅、広…
先般からの報道によると、パキスタン北部の治安悪化にともない、ギルギットで日本人観光客が足止めされていたが、無事に脱出できたという。 私はこの地域に2回旅をしているので様子も気になっていた。そしてその旅を思い出していた。 1990年と2000年のそれぞ…
青に白、それに少しの黄、そしてあたかもバケツ一杯の水に一滴垂らしたくらいのわずかな墨。 この季節、とりわけ桜の花を透かして見る空の色は、ほかの季節の青空とはずいぶんと違う「さくらそらいろ」をしている。 桜が咲いて、この空の色を見て、そうして…
どこかの街路を歩いていて、ふいにその香りが飛び込んで来て、ほんの刹那、その香りの主を思い出そうと考えて、主が知れて、そうして今の季節を知る。 今日もそうだったけれど、もう桜もずいぶんと咲いている。沈丁花が今年はずいぶんと遅いようだ。沈丁花と…
新鮮な天然もののブリのアラが手に入ったので、大根と煮た。 大根はこのあたりでは珍しい聖護院大根で、近所にある近郊の農家の共同販売所で手に入れた。 さて、どの魚でもそうだが、アラだと安い。そしてやはり、アラだとうまい。 特に頭の周辺は脂ものって…
昼から風と雨が起こり、午後4時にはこのあたりも、すっかり暴風に包まれた。 幸い、今日は出かける予定もなく、仕事部屋の窓から薄暗くなった外を眺めると、向こうに見える竹薮が、雨に煙られて、ゆらゆらとしなっている。 どこかで見た景色だと思ったら、浮…