唐辛子で手、手が、手が〜!

 信州の地場産の太い青唐辛子(こしょうと呼ばれていた)と細長い青唐辛子が手に入ったので、これらでまず、ペーストを使わないグリーンカレーを作った。
 それから今度は、ニンニクのペペロンチーノを作った。
 かなり辛いので、これらの種とワタを取り除いた。それを素手でやってしまった。
 指先がぴりっとしたので、一応洗ったが、後から後からひりひりとしてきて、作って食べ終わる頃には、堪え難い痛さに。
 あらためて、何度も石けんで手を洗い、ずっと氷で冷やしたけど、ちょっと氷から離すと、もう痛いの何のって。
 子どもの頃に読んだ「科学学習漫画」に、冬に靴の中に唐辛子を入れると暖かいというのがあって、ただし、たくさん入れすぎて、登場人物の子どもが、「いててっ」と言うと、それを教えてくれた大人が靴の中を見て、「そんなに入れちゃあ、入れ過ぎだよ」というのがあった。
 それを読んだときは、だいたい唐辛子なんて粉になっているもので、丸のままのものは見たことがなかったし、それを靴に入れて足を暖かくするという発想も、まったく理解できなかった。
 ただ、繰り返し読んだから覚えているのだが、それが、本当のことであることが、40年後の今、分かった。
 一晩寝たら、痛さはすっかり治まった。