「食える時に食っておけ」
「食える時に食っておけ」
私が子どもの頃、ぐずぐずと飯を食っていると、父に言われた。
「食える時に食っておけ」と。
これは「食事ができる機会にしっかり食べておかないと、いざという時に動けない。何よりも、次に食べ物を口に入れる機会がいつになるかまったく分からない状況では、空腹な人間から脱落していく」という意味である。
戦争で、逃避行と飢餓を経験した人間による、至言であると思う。
どなたかが言ったのか忘れたが、こんな言葉も、私は大事にしている。
「食えない時は寝る、寝られない時は食う」。
「何かの事情で満足に食事ができない時には、できるだけ体を休める。体を休めることができない場合には、できるだけ食べて体力の消耗を防ぐ」という意味だ。
これから、誰が、どんな状況に立ち至るか分からない。こうした生存の基本的なことも大事にしていきたいと思う。