ペレ、ボンバー、ミューラー、ベッケンバウアーとサッカーブーム

 今も昔も、私はサッカーのことはよく知らない。どんな選手がいるのか、Jリーグというのはどういう仕組みになっているのか、そして、ルール。
 
 熱心なサッカーファンのことをサポーターというらしいが、この人たちはみんな、あの難しそうなルールを分かっているのだろうけど、それらを理解したうえで観戦したら、きっとおもしろかろう。
 
 けれども、ペレ、ボンバー、ミューラー、ベッケンバウアーという往年の外国人選手たちの名前には、私もなじみがある。小学校の頃に、サッカーブームがあったからだ。
 
 私が住んでいた社宅のあったあたりは、昔の大名の下屋敷がいくつもあった場所で、広い敷地のグラウンドが2つあった。私立の本郷高校のものと、三菱グループの保養施設ものだ。(ホームページの随筆『僕のTOKYO1964』第1回「すがもこまごめこまごめすがも」参照)。
 
 高校のサッカー部は強剛だった。保養施設のグラウンドは、1970年代に当時では珍しい人工芝になり、そこで行われたサッカー関係のイベントに、ペレがやって来たという記憶がある。
 
 また、当時の清涼飲料水だったかのテレビCMでボンバー、ミューラー、ベッケンバウアらの何かのグッズが当たるというキャンペーンがあって、彼らの名前を憶えている。
 
 けれども、私は、学校の体育の授業でやるサッカーが嫌いだった。下手だったため、そこで感じるのは、劣等感と屈辱感だけだったからだ。単なる根性のない子どもでもあったのだろうけれど。