巨大カマキリににらまれた
住宅街とはいっても、このあたりは、自然がまだまだ残っている。
聴き慣れない鳥の声も聴こえるし、地面にはムカデもトカゲもいるし、家の周囲にはジョロウグモもカタツムリもヤモリもいる。
今日は、玄関を出て、腰を屈めたら、目の前の塀に巨大カマキリがいた。確かに13cmはあった。緑色で、体のあちこちに生傷があった。下向きに止まっていた。
私は、その場にしゃがみこんで、観察を始めたが、カマキリの頭が、かくっと上がって、私を視界に捉えた。
はっきりと私を見ているのが分かった。かなりの眼力があった。
私は体を動かさず、カマキリが何を考えているのか、あるいはいないのかを見定めようと、じーっと見ていたが、ふと、私が頭をかいたら、カマキリの頭がかくっと下がって、視線がそれた。
敵意がないと感じたか、上を見ているのが疲れたか。
おそらく、興味をなくしたのだろう。