2011-06-14 ああ旅愁の中央アジア 武田百合子の『犬が星見た』(中央公論社)を読んでいたら、もう無性に、中央アジアを旅したくなった。 この作品はソ連の旅行記で、中央アジアのタシケントやサマルカンドまで足を伸ばしている。飛行機から天山山脈を見て、山脈の向こう側にタクラマカン砂漠が広がっている、と乗客らが話している場面があった。 その向こう側、まさにタクラマカン砂漠からパミール高原を、私はかつて旅したのだ。汽車とバスで。 ああ、旅のそぞろ神が、誘うなあ。