我が肯定と否定の大決戦

 せっかく仕事が一段落したが、どうもじょうずに休むことができない、なんだか落ち着かない、考えが前向きに行かない。要するに、鬱だ。
 
 まあ、こんなこと、ここ10年以上ずっと繰り返してきたことだけど、やっぱり浮かないな。
 
 「時間のある今のうちに、いろいろな企画書をまた練り直そう」VS「そんなことしたって、どうせみんなボツさ」。
 
 「この不景気だからこそ、原点に戻って発展の道を探ろう」VS「何をしたって不景気には、あらがえないさ」。
 
 「今までだって何とかしのいできたんだから、あきらめちゃダメだ、続けるんだ」VS「今までは今まで、これからに希望はないな」。
 
 「ブログだけでも、しっかり更新しよう」VS「愚にもつかないこと書いて、恥をさらしているだけさ」。
 
 「書きたい随筆のネタは山ほどあるんだから、どんどん書こう」VS「そのネタもあらためて考えみると、どれも本当につまらんよ、書く価値はないな」。
 
 「何でも継続することで、必ず開けてくるものがある」VS「もう飽き飽きしたよ」。
 
 「好きな映画でもゆっくり観て、気分転換しようよ」VS「気分転換してまた現実に戻って、絶望感を深めろってわけかい」。
 
 「今は疲れていて鬱なんだから、疲れが取れればまた前向きになれるさ」VS「前向きはつまり躁状態で、それは荒唐無稽な非現実的な考えの源泉にすぎないさ」。
 
 「きちんと休めば、また元気も出るよ」VS「そんなふうに休まなければ元気が出ないような人間じゃ、結局何も期待できないな」
 
 「でも、こんなふうに“肯定と否定の大決戦”なんて書き連ねていたら、楽しくなってきたろ」VS「一瞬、そう思ったけど、それは錯角だった。わざとらしすぎるよ」
 
 「じゃあ、抗不安剤でも飲んで寝るか」VS「いつもそうしているよ」