大学の同窓生たちとの宴

 人より優位に立とうとか、少しでも見栄を張ろう、などと我ながらさもしい根性で日々を送っていると、そうしたことがまったく不要な旧友らとの宴は、愉しいことこの上もない。
 
 大学の同学科の男女8名で昨晩、飲んだ。数年振りの人もいれば、数カ月振りの人もいた。そして、みんなが異口同音に「みんな変わらない」と言う。
 
 私は必ずしもそうは思わない。みんなそれぞれが歳を重ね、重ねた歳の分だけ、良い顔つきになっていると思う。私はともかく、みんな立派に変わった。
 
 けれども、気持ちが、気分が、あの頃に戻るのだ。それが、みんな一緒に、いっせいに、戻ることができるのだ。だから「みんな変わらない」のだと、やっぱりそんな気もする。