「酒の追憶」

 戦争を扱った本を読んでいたら、疲れてしまった。「私は玉砕しなかった グアムで投降した兵士の記録」(横田正平 中公文庫版)、「ある補充兵の戦い」(大岡昇平 徳間文庫版)、「薄明」(太宰治 新潮文庫版)。
 
 それで、太宰治の「酒の追憶」(新潮文庫版『津軽通信』所載)を読んで、少し疲れを癒した。戦争を主題としたものではないが、戦争に関連した話も登場する随筆である。
 
 演劇人の丸山定夫との交友や大空襲下の新宿での酒宴がおもしろくもすさまじい。